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2009.04.11

新入社員の『国際感覚』

ちょっと前になりますが、朝日のサイトでこんなニュースがありました。

「今どきリーマン、体力より忍耐力 新社会人調査」

ビジネス社会を生き抜くには「体力」よりも「忍耐力」――。住友生命保険が今春、自社に入社予定の164人に仕事についてアンケートをした結果、若者のそんなサラリーマン像が浮かび上がった。 (中略)差が出たのが「体力」。20年前は14.3%で最も重視されたが、今回は4.9%に激減。「国際感覚」も10.7%から2.1%に減った。(asahi.com 2009年3月31日8時23分)

うん、住生の新入社員に対するアンケートなので、一般の新入社員の感覚とは異なると思いますが、傾向値を把握するのには使えると思います。「国際感覚が必要だ」という人が減っているという事実、よくわかります。僕の周囲でも海外志向の人は珍しいです。うちの会社もMBA留学制度を復活させたのですが、全然有望な候補者が集まらない始末。

確かノーベル賞を取られた方が、理系でも海外留学希望者が減っているとおっしゃっていました。でも、もしこのサイトを御覧になっている学生がいらっしゃったら、気に留めて置いてください。社会に出ると日本市場に対する閉塞感をひしひしと感じます。

私が働いていたのは広告業界です。サービス業ですから、車や電化製品のように海外で売りさばくということができません。一応うちの会社も海外支社を作ってサービス提供しているのですが、日系企業がお仕事くれるのがメインで、地元の企業の仕事をとるのはなかなか難しい。これは、商習慣や文化の違いはもちろんのこと、地元会社特有の回収リスクなど課題が色々あってそう簡単には解決できません。

結果として、このご時世でもやはり国内市場で利益のほとんどを出しているのですが、いかんせんもう国内市場は成長しない(と言われている)のです。

  • この先日本は人口減でシュリンクしていく(=給料も減って行く)
  • では海外に出て行くか?
  • でも海外でビジネスやってもなかなかうまくいかない
  • でも、やっぱり国内市場は頭打ち。
  • どうしよ、どうしよ?

平たく言えばこういうスパイラルがあります。とはいえ、一応うちの会社の方針もグローバル。何をするかはよくわからない。でもグローバル。多分これは広告業界だけの問題ではなくて、内需型のサービス産業(日系金融機関とか)はどこも同じ悩みを抱えているという話を聞きます。

ビジネスが成り立つの基本条件は「需要」です。日本で再びイノベーションが起こって(例えば高齢化市場が活性化するような商品/サービスが提供される)、日本市場が再拡大する可能性もないではないですが、なかなか厳しいでしょう。つまり、今後海外マーケットに精通した人間が必要とされるのが全体のトレンドだと思います。

僕は学生時代や新入社員時代に海外に行こうとはあまり考えてませんでした。「まぁ、チャンスがあれば。会社がお金出してくれるなら。」程度です。ですが、上記事情に思い巡らせ、途中で『国際感覚』の必要性に目覚め、私費でMBA受験を決意しました。

しかし、何故これほど「国際感覚」が重要視されなくなったのでしょうか。単純に考えると企業の海外進出が低迷したからではないでしょうか。バブル期は企業派遣でMBAもバンバンいかせてもらえたし(トップスクールでもGMAT600点で入れたらしい!)、ちょうど日本企業が海外不動産を買っていた時期です。一言で言えば、道徳的に正しいか正しくないかは別にして、「若者にとっての」成功モデルが身近にあったからではないでしょうか。

そう考えると、「今の若者は・・・」なんて嘆いている場合ではない。うちの会社風にいえば、我々が背中で語る必要があるのです。今まさに現役世代の我々こそが世界を舞台に活躍できるかが問われているのです。僕1人で状況を変えるのは難しいですが、それでも5年後、10年後には、自分が日本の若者の目標になる、なれるかもしれない、なれるといいなぁ、という心がけでがんばりたいと思います。

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