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2010.01.16

会計の基本と我々の報酬

さて、LBSでは1年生の2学期目から選択科目を履修することができます。といっても、とれる科目はまだそんなに沢山ないですが。

僕が今学期取ったのは財務諸表分析。先学期にならった会計の基本知識をベースに、実際の財務諸表をどう読み解くか、というか財務諸表にどういう限界があるのかを学ぶ授業です。

先生はLBSで10年以上教えているインド人。インド人アクセントがあり、早口ではあるものの、クラスメートよりははるかに聞き取りやすい、というかベラベラのネイティブの先生よりも全然聞き取りやすい。

さすが選択科目というか、先生も結構自信をもって教えている感じがして、授業のテンポは小気味よい。第一回を見る限りでは、内容も結構詰まっている感じで、「これはとって正解だったな。」という印象を受けました。

で第一回目、会計の基本中の基本として、教授が強調していたのが、

「財務諸表上の売り上げや利益が上がったからといって、企業の本質的な業績が向上したとは限らない。」

ということです。理由もいくつかあるのですが、

1.業界動向
経済全体や業界全体が拡大基調にあるときは、参加プレイヤーすべての業績が向上する。

2.会計方式の変更
アップルのように「売り上げ計上のタイミング」を前倒しすれば、一時的に前年度に比べて売り上げを向上させることが可能。

3.インフレ
日本はデフレですが、先進国でも1~3%。途上国では5~10%のインフレがあるのが普通。つまり前年度比で1~2%ぐらいの売上/利益向上はインフレで説明できる。

当たり前のことじゃん。別に会計の知識いらないよね。

ということなのですが、自戒を込めてそういえば「改めて考えなおしてみるとおかしい。」ということがいくつかあります。たとえばよくある社長からの「前年度比利益100%達成」といったお知らせも、別に会社のパフォーマンスと連動していない可能性があるので、要因分析が必要。

また、「従業員ボーナスは会社の利益によって決まる。」という成果主義も、経営責任のある役員連中はそれでいいのかもしれないが、従業員にとってそれでいいのかは検討の余地がある。

そもそも従業員のパフォーマンスと関係のないところで売上や利益は変動する可能性があるからだ。「会社が会計方針を変更したせいで利益が落ち込んだ。」「競合他社は20%落ち込んだが、自社は5%におさえた。」いずれの事例でもボーナスは下がる。

たとえば、原則として個別の目標を設定して、その到達比率によって評価をするのが、従業員のモチベーション向上にとってはいいのかもしれない。

「利益が出れば給料は増える。利益が減れば給料は減る。当たり前のことだ。だから利益を向上させるようにがんりなさい。」といわれると、「そんなもんかいな。」という気もするが、これは会社側の理屈で、従業員の立場からすれば、「ちょっとまて、それは俺のがんばりとは関係ないだろ!」と主張することもまた筋が通ってる。

つらつらとそんなことを考えました。

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