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2010.02.05

いい職を海外でみつけるのは大変

欧米国でサマーインターンシップ獲得をめざすMBAの普通の学生にとっては、ちょうど今ぐらいから初夏までが就職活動の時期にあたります。インターンシップを経験すると、8割がフルタイムのオファーをもらえるというところもあり、みんなインターンの獲得には真剣です。

さて、「世界一の」ロンドンビジネススクールではありますが、それでもまだまだジョブハンティングの競争は熾烈で、本当にタフです。MBAの卒業生の半分以上がコンサルもしくは金融に行くため、ゴールドマンサックスとかマッキンゼーとかの人気企業だと、少ない枠に応募が殺到することになります。

しかし、これらの企業も定期的にMBAの学生を採用しているとはいえ、LBSの学生ばかりをとるわけにも行きません。全世界のオフィスを含めたとしても、LBSから2人~5人程度採用するというのが通常です。

当然ながら応募するのは軽く100人を超える・・・。200人を超えても不思議ではありません。それだけの学生が、わずか数名の枠をめぐって争うわけです。英語の中途半端な僕なんて、多分箸にも棒にもかかりません。

典型的なステップとしては、まず書類審査でふるいにかけられて、50人ぐらいにしぼられます。その後、学校で説明会をしてくれるような企業は、キャンパスでインタビューをしてくれます(専用の個室あり)。もちろんオフィスの場合もあります。それを2回程度クリアし、恐らく10人~20人ぐらいにしぼるのでしょう。

MBAの学生を定期的に採用しているようなグローバル企業は、世界中のどのオフィスで働くにしても、このステップをまず踏まなければならない、としているところが多く、インタビュー内容も統一されているようです。インタビュアーの質問や出題内容も、日本と比べると非常にシステマチックみたいですね。

インタビューを通過すると、その後ローカルのオフィス(シンガポールとか、ロンドンとか)と面接をして、これも通過すると最終的にオファーがでます。オファーがではじめるのは、2月末ぐらいからのようです。

採用活動はコンサル金融から始まって、その他の業種に移っていくというのが通常で、ステップ的にはなんだか日本の就職活動によく似ているような気がします。なお、日本人学生用の東京オフィスの採用プロセスは、一部の例外を除いて完全に別です(10月~11月に終了)。

ということで、こういう採用プロセスにチャレンジしようとすると、そもそも英語は出来て当たり前。多少発音にアクセントがあってもあんまり向こうは気にしないようですが、リスニングがちょっとでも劣ると激しく不利になります。英語が完璧で、ようやくみんなと同じスタートライン。いや、VISAの問題もあるので、それでも欧米の学生と同列には立てません。

ところが、海外オフィスで働いても、東京で働いても、経済面での待遇はそれほど変わりません(ワークライフバランスは海外の方がいいようです)。日本で育って、ずっと東京で働いていた人間がこっちで職をみつけようとすると、不可能ではないですが、通常は給料もポジションも結構下がります。日本と同じレベルの職をみつけるには、相当な努力と幸運が必要です。

もちろん、給料が下がってもポジションが悪くなっても「どうしても海外に住みたい」という人もいることでしょうし、そういう覚悟で臨めば職がみつかる確率はぐっとあがります。

ということで、海外で働くというのも聞こえはいいですが、一般的には多くのハードルをクリアーしなければならないわりには得るものが少ないと思われます。海外でMBAを取得した人たちが大抵帰国して東京で働いているのは、こういう理由ではないかと推察します。


(おまけ)

ただこれはあくまで海外就業経験のない僕の感想です。「海外で働くと、日本の窮屈さが身にしみてもう日系企業では働けない。」という意見もよく聞きますので、ひょっとするとサラリー以外のメリットが想像以上に大きいかもしれません。

また、そもそもこの感想は短期的な視点に基づいておりまして、20年後、30年後に日本経済が崩壊するとか、そういう可能性はあまり考慮しておりません。

最後に、あくまでMBA学生の就職活動をみていての感想なので、サンプルが偏っております。例えば技術職などであれば、海外の方が職を得やすく、サラリーもワークライフバランスもいい可能性が十分にあると思われます。

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