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2010.06.27

自分で考える

何気なくMixiをみていたら、こんな記事を発見しました。


日本の消費税が低いは大嘘(ゲンダイ)

消費税を導入している国は現在、145カ国。財務省のホームページを見ると、日本と主要国の消費税を比較する資料があり、日本の5%に対して、フランス19.6%、ドイツ19%、イギリス17.5%、スウェーデン25%――などとなっている。数値を見れば、日本の税率が低く見えるが、そんな単純な話ではないのである。
「主要国の多くは、食料品など生活必需品の税率を軽くしています。イギリスでは食料品、国内旅客輸送、医薬品などの税率はゼロ。フランスも新聞、医薬品の税率は2.1%です。アイルランド、オーストラリアも食料品の税率がゼロ。日本のようにすべての国民を対象に、日用品も贅沢品も関係なく一律に分捕る制度ではないのです」(経済ジャーナリスト)
一概に比較できない数値を“喧伝”して「増税やむなし」の雰囲気をつくろうとする財務官僚には注意した方がいい。税収(国税)に占める消費税の割合を比べると、日本の36.3%に対して、イギリスは38.4%。日本の2倍の消費税(10%)のオーストラリアは26.8%だから、日本国民の消費税負担が極端に軽いワケではない。


直感的に「あれ?なんかおかしいな?」と思ったのです。イギリスに住んでいる身としては、VAT(=消費税)の高さはヒシヒシと感じます。なんてったって17.5%ですからね。税抜き価格で考えると日本とあまり変らなくても、やっぱり日本と比べると1割ぐらいはなんでも高い・・・というのが居住者の感想です。租税負担が変らないといわれてもピンときません。

低減税率システムがたとえあったとしても、17.5%と5%の極端な違いがあって、なぜ”それほど国民負担は変らない”という結論になるのでしょうか。興味がわいてきました。

先に結論を述べると、実はこれ、比較に使っている数字がおかしいのです。

消費税の国民負担について考えるべきであれば、「総収入のうち、どれだけ消費税で持っていかれるか?」を考えなければなりません。「国税収入における消費税の割合」を考えると、そもそも他の税金が高ければ、消費税の比率は低めにでます。

実際にイギリスの所得税はなんと40%(年収400万円以上)。そりゃ、消費税の割合は低めにでるわな、という結論にいたります。もちろんその分イギリスは例えば国民健康保険を払わなくて良かったり、他が安いのですが。ちなみに、当然のことながらトータルで考えると、日本より多く持ってかれてます。

実際にラフな計算をすると・・・

1.イギリス
600万円(年収)×70%(食料品などを除く)×17.5% = 73.5万円

2.日本
600万円(年収)×100%(日本は非課税なし)×5% = 30万円

ということで、さすがに税率どおり3倍以上ということはないにしても、イギリスのほうが少なくとも倍は消費税を払っているのではないか、と思うのでした。

ちなみに、MBAの授業で「面白いな」と思った会計とマクロ経済の両教授が強調していたことに、「企業の公式発表や経済学者の主張など、与えられた情報を鵜呑みにするな。必ず自分で考えるんだ。」という教えがありましたが、やっぱり自分で考えることと、そのベースになる直感は大事だな、と思ったのでした。

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コメント

民主党は消費税を10%に上げて、バラマキ財源を確保しようとしている。
子ども手当などの民主党の得意とする各種のバラマキを全廃後に消費税をあげるのならよい。
低所得者の税負担を軽減するために、食料品の消費税は今まで通り5%とすべき。
科学技術と経済に無知な蓮舫は、消費税を上げなくとも事業仕分けで税収が得られると愚かにも考えているらしい。

投稿: 左巻き菅 | 2010.06.27 06時45分

ご投稿ありがとうございます。このエントリーの趣旨に沿って、いただいご意見については”自分も考える”ところがありますので、後日まとめたいと思います。なお、蓮舫さんの件ですが、彼女がそういうことを実際に意見表明されたのであればともかく、そうでないならば本ブログにおいてはどうぞお控えいただけないでしょうか。

投稿: Shuji | 2010.06.27 10時00分

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