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2010.07.09

「頭のいい人なんていくらでもいるよ」

とは、学生時代からの友人(元コンサルタント)の言葉。本人は何の気なしに言ったつもりなんでしょうが、最近MBAのリーダー教育に絡んで僕が考えていたことのツボをついたので、「そうだよなぁ」としみじみと思うのでした。

何をもってして「頭のいい人」といえるのかという問題はありますが、とりあえずここではお勉強ができて、要領がよくて、事務処理能力に優れた人ということにしましょう。ついでに、通常の社会人生活を営む上で問題ないぐらいの処世術を身につけているものとします。

さて、そんな人って世の中に何人ぐらいいるのでしょうか?とりあえず日本で考えて、たとえば東大京大や早慶を卒業した人でみてみましょう。僕のときは東大一学年で約3000人でしたから、いわゆる”有名大学”の学生を合わせれば、2万ぐらいはいくでしょう。半分ぐらいは対人関係能力に問題があり、さらに半分はガリ勉君で応用が利かない、ということにしましょう。それでも5000人は残るのではないでしょうか。

僕は「5000人、結構いるなぁ」と思いました。これは一年あたりの数字ですから、現役世代に限って言えば数十万人の”頭のいい人”がいることになります。なお、僕の年の日本人は160万人ぐらいですから、5000人だと約0.3%ぐらいの割合です。

で、ここからが本題なのですが、果たしてそういう”頭がよろしい”人たちのうち、どれほどの人たちが本当のリーダーとなり、世の中を変えていけるのでしょうか?僕の主観では「そんな人にはめったにおめにかかれない」と思います。

というのも、本当にリーダーであろうと思ったら、”頭のよさ”に加えて、決断力、行動力、責任感、持続的な意思力、などが必要となってくるからです。むしろ”頭のよさ”なんて、数十万人のうちの5人ぐらいを選んでブレーンにしちゃえばいいのであって、代替可能な要素とさえいえるのかもしれません。翻って、決断力や行動力は代替できません。リーダーたる人が自分で何とかするしかないわけです。

そして、そうした人格に関わる要素は所詮2年間のMBA教育では身につかないとも思うのです。むしろ30近辺になってしまうと、人格可塑性は低いでしょうから、平たく言えば手遅れとさえ言えるかもしれません。もちろん、もともとそういう資質を持つ人たちを選抜して、MBA教育で磨き上げる、というストーリーも否定できませんが、中にいる人間としては、必ずしもそういう人たちだけが選抜されるシステムでもないな、と思います。

そんなこんなで、”頭のよい”ことはそれはそれで結構なのですが、この世の中においてもっと大事な資質はいくらでもある、と思うのでした。

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コメント

たまたま見たのですが、このエントリーはとてもしっくり来ました。
ありがとうございます。

投稿: | 2014.01.24 01時24分

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