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2010.10.09

円高は”悪い”のか

前回に引き続き授業からのネタです。今回は円高について考えてみましょう。

2010083116552816

こちらは日経の記事から


景気「悪化」が2割超、円高・株安で 社長100人調査(2010/10/2 20:56)

日本経済新聞社が2日まとめた「社長100人アンケート」で、景気が半年前に比べて「悪化した」と答えた経営者が全体の2割を超えた。円高、株安や政府の経済対策効果の一巡が主な理由で、景気が「改善した」との回答を上回る。日本と中国のあつれきによるマイナス影響は、8割強が「懸念する」と答えた。同時に実施した「地域経済500調査」でも円高などを理由に「悪化」が「改善」とほぼ同数になった。


なるほど、いかに円高だと景気が悪くなるようにみえます。しかし、かたやこんな数字もあります。

2009年の日本の貿易額(ジェトロより):

輸出:5808億ドル

輸入:5523億ドル

つまり、日本は輸入に大体45兆円ぐらいのお金を使っているわけです。もし貿易が全てドルベースで行われていて、ドルレートが10%円高になったらどうなるでしょうか。日本にとってみると突然海外のものが10%安くなったことと同等で、その効果は4.5兆円です。

もちろん、その分恐らく輸出も減ることになりますが、最終的な”稼ぎ”がどうなるかはわかりません。冷静になって考えてみれば、戦後は1ドル=360円の固定レートから始まって、概ね絶え間なく円高の道を歩んできましたが(実質為替レートでみても円高)同時に輸出と貿易黒字も増やしてきました。

そもそも円高になるのはなぜでしょうか?ひとつには、世界の人々が日本のモノを買いたいと、よって円が世界中から求められたからです。そしてその結果、日本の人々は海外のものが安く買えるようになりました。これが突如円安になったらどうなるでしょうか。日本人が等しく貧しくなることを意味します。

ただいま授業を受けている教授の意見ですが、

国の競争力を測る最も有効な指標は為替レートである

という話もあるぐらいですから。この説に従えば円高であればあるほどよい、という結論になります。何せ海外のあらゆるものが安く買えるようになるのですから。

なお、誤解のないように申し上げておきますと、私は「だから円高に誘導すべきだ」と申し上げているわけではありません。現実の世界は複雑で、一見明々白々にみえる事実であってさえも、色々な解釈の仕方がありうるという可能性を提示させていただきたかったのです。

こちらでちょっと取り上げさせていただきましたが、”自由で豊かな文化”は私のもっとも好きな言葉の一つです。

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