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2010.10.20

防衛予算のカット

日本ではニュースになっておりませんが、当地では防衛予算のカットがトップニュースです。労働政権下では防衛予算が縮小されることがありませんでしたが、連立政権では「防衛予算も聖域ではない」とカットに踏み切りました。

4年間かけて8%の削減に取り組みます。具体的には海軍と空軍でそれぞれ5000人、陸軍から7000人、防衛省の文官から25,000人カット。その他モロモロ。そして、特に問題となっているのがハリアー(下写真)とArk Royalと呼ばれる軽航空母艦のカットです。

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僕も軍事は詳しくないのでわからないことも多いですが(ニュースを聞いててもピンと来ない)、なんでも空母を実用レベルで運用できるのは現在アメリカとイギリスだけなんだとか。そして、新型機が運用されるまでの間、9年間イギリスは空母はあれど飛ぶ戦闘機がないという事態になるそうです。

空母を持つというのは、世界のどこでも戦闘機を飛ばせるということで、象徴的な意味を持つ(みたいです)。第二次世界大戦以後では海戦は主に空母を中心としたものになった(そうです)。中国も現在自前空母の配備を計画中です。

で、なぜこれが問題かというと、かのフォークランド紛争。イギリスから遠く離れた島を守るのに、このハリアーが大活躍したそうです。アルゼンチンの旧式戦闘機を23機撃墜して損害ゼロ。ということで、新聞では「アルゼンチンのやろうどもが攻めてきたらどうするんだ!」とオヤジ国会議員(だと勝手に想定)がほえてます。

キャメロン首相は「この施策の結果でも、イギリスは世界で第4位の軍事予算を持ち、GDPの2%を軍事費に拠出するというNATOのルールも守れる。我々はもっと計画的に、戦略的に予算を使うだけだ」と主張しています。

素人日本人的には「もうイギリスがそんなに無理して軍事予算を維持することないんじゃない?」と思います。

しかし、これこそ政治主導。うらまれても批判されても必要だと信じる政策を断行する。政治主導って実は政治家にとってはつらいことなんですね。わが国の事なかれ主義とはえらい違い。なぜこうも成熟度が違うんでしょうか?やっぱり最低政権が4年続けば、大きな決断もできる、というのはひとつあるでしょうね。

ちなみにキャメロン首相は野党時代は労働党政権に対して「必要な防衛費が組まれていない」とギリギリやって、ブラウン首相が「防衛予算は減ってない」と答弁してたので、なんか立場が変われば言うこと変わるんだなぁ、とちょっとこずるい気がしないでもないです。そんくらいは政治家に必要な立ち回りなんでしょうか。

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おまけ: キャメロン首相の演説より

This governemt has inherited 38bn black hole in the MoD's budget. 当政府が引き継いだ防衛予算計画には、財源のめどがたたない分が380億ポンド(4兆円強)もある(ヤジがワーワー)

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