« Wikileaksの外交公電暴露 | トップページ | 交渉の考え方 (投稿再掲) »

2010.12.01

米国外交公電暴露-続報

今回のガーディアン(イギリス左派高級紙)の報道っぷりをみていると、ジャーナリストの気概をまざまざと見せ付けられるような気がして、さすがだと思います。本日は北朝鮮と米英関係の特集。内容のレビューは別の機会に譲るとして、面白かったのが記事の公開に対するガーディアンの作戦。

大多数の方はご存知のように今回の公電は欧米の5紙によって昨日いっせいに報道されたわけですが、こちらの記事によれば、ガーディアンの編集長は「公電をウィキリークスから入手して、ニューヨークタイムズに渡した」と述べています。

そうした理由を「我々のみで行動を起こした場合、英国政府からの圧力をうける可能性があったからだ」と認めています。

ニューヨークタイムズは前回のアフガニスタンおよびイラクに関するリークの際にはウィキリークスから情報を仕入れたのですが、どうもその後ウィキリークスと関係が悪化したようです。

なお、朝日新聞の記事(元ネタはワシントンポスト)によると、CNNとウォールストリートジャーナルは情報源の秘匿をめぐって決裂したそうです。概して米系メディアはウィキリークスを国家安全保障にとって有害であるという立場で、アサジン氏に個人攻撃をしかけていますね。

交渉の授業でも出てきたのですが、CNNのインタビューはひどかった・・・(アサジン氏が強制わいせつ容疑をかけられていることを必死に探り出そうとして、アサジン氏が「インタビューの趣旨と関係ないはず、これ以上その話題に触れるなら退出する」と再三にわたって警告した後に退出。動画はこちら

Assange_1774142c_3
アサジン氏。たしかにちょっと神経質そう?

なお、ガーディアンに関しては小林恭子さんがブログで素晴らしい記事をかいているので、こちらをご参照ください。

最後に、この世紀の事件、しかも東京関係の公電がわんさか含まれているのに、座して海外のメディアが情報を出すのを待ち、翻訳することしかできないわが国のジャーナリスト。悲しいですね。もちろん事件の中心が欧米なのである程度やむをえないですが。

日本の新聞は主に販売部数や速報性などを競っております。多数の支持を集めるということはそれはそれで大事なのでしょうが、ジャーナリズムにとって本当に重要なのは、権力と対峙して不正を暴いたり、国民の判断にとって有益な情報を提供しようとする姿勢であると、改めて思います。

最近では日本のメディアは政治家のうっかり失言の後日談をおっかけることに狂奔してますが、このような報道に僕はジャーナリストの気概を感じることができません。もちろん今回の件は無数にある報道の、ほんのひとつの事例に過ぎませんが、それでもジャーナリストとしての格の違いを感じたような気がして、日本のメディアの将来を真剣に憂います。

↓もし面白かったらクリックお願いします(1日1回まで有効)

人気ブログランキングへ

おまけ: ちなみにガーディアンの政策論に対しては首をかしげることが多いです。なんか現実性に欠けるんですよね・・・

そうそう、朝日の検事の証拠改ざんを暴いた報道はなかなかやるもんだと思いました。

※ちょっと最後の文章変えました。

|

« Wikileaksの外交公電暴露 | トップページ | 交渉の考え方 (投稿再掲) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/536885/50178443

この記事へのトラックバック一覧です: 米国外交公電暴露-続報:

« Wikileaksの外交公電暴露 | トップページ | 交渉の考え方 (投稿再掲) »