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2011.11.12

幸福を測定しよう 2

というわけで、幸福かどうかを代替指標で測定するのは難しいというか、原理的な問題があるわけです。

例えば所得なり、自殺率なりで幸福度を測ろうとすると「そんなこと誰が決めたんですか?」というパターナリスティックな視点を批判する意見を避けられないわけです。そうなると「直接アンケート調査すればいいじゃん」ということになり、そのような視点から色々分析をしているのがこちらの論文です。

「幸福度で測った地域間格差」 山根、山根、筒井 (2008)PDF

で、これがそのアンケート結果のグラフ。

Graph3
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いやー、素晴らしい。これで問題は解決ではないか。あ、何?兵庫が1位なのね。大阪そんなに悪く無いじゃん、メデタシメデタシ・・・。としてもいいわけですが、果たしてこの差が何によるものかが問題なわけです。

やっぱり一番最初に思いつくのは「所得が高い都道府県は幸せじゃないのか?」という仮説が思い浮かぶわけですよね。で、平均所得と幸福度の散布図がこちら。

Graph2_2
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※この調査ではアンケートで回収した所得を使用しているので、公的機関の平均所得の調査とは誤差があります

まぁ、これをみるとやっぱり所得が高い都道府県ほど幸せそうだなぁ、ということが分かります。

で、この論文ではそれ以外の要因による差異についても分析しています。例えば、女性のほうが男性よりも幸福であるので、男性が多い県は不幸になります。他にも結婚や年齢差によっても幸福度に違いがでるでしょう。つまり、ある県よりある県が幸福である、と言えるためには同じ属性の人達を比べる必要があるのではないか、と続きます。

結構面白かったのが、アンケート調査を分析したところ

1)所得や資産が多い人は幸福。でもその効果は逓減する。

2)男は不幸 (苦笑)

4)世帯人数が多いと不幸 (へー)

5)健康な人は幸福

6)若者ほど幸福 (ほー)

13)自信過剰だと不幸になるが有意ではない (ははは・・・)

でまぁ、統計の細かい話はおいといて(本当は理解出来ないからですが)結論としては

「県ごとの幸福度の違いのかなりの部分は属性の違いによる見せかけであり、それを調整して同じ属性の人の幸福度を比較すると、県ごとの幸福度の相違はほぼ消滅することを示唆している。」

ということで、どの県が幸せとかそんなんあまり存在しないということでしょうね。敢えて単純化すると、1000万円の所得がある東京都の男性独身の人と、1000万円の所得がある福井県の男性独身の人は幸福度が同じであるということです。

お後がよろしいようで。

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コメント

面白い記事でした。

投稿: ao | 2011.11.13 19時56分

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