2011.02.01

思わず笑顔になるCM

このあいだサーチ&サーチ(一流広告会社)のヨーロッパトップの人がいらっしゃってこのCMをみせてくれました。これはいいですねー。英語がわからなくても楽しめますよ!

楽器は一切使ってないそうです。ちなみにT-mobleは携帯電話会社です。このユーモアのセンスがなんともイギリスっぽいですね。

追記:歌詞がわかるとなお微笑ましいかと思いました(一部僕もわからなかったので調べました。特にラップの曲。)

1曲「ついに、私の愛が叶ったわ・・・ at last my love has come along...」

2曲「今すぐに帰るよ・・・ I'm coming home, I'm coming home now real soon...」

3曲「(あのマックが帰ってきたぜ)げ、マジ?(分かってただろ?)俺は戻ってきたぞ・・・(Retrun of the Mack) Oh my god. (You know that I'll be back) Here I am...」

4曲「私は旅人だ、乗り継いで乗り継いで・・・・I am a passenger, and I ride and I ride...」

5曲「男の子達が街に帰ってきたわ・・・The boys are back in town, the boys back are in town...」

6曲「なってこった、こんなに遠くまで来たことないぞ・・・Oh my god I can't believe it I've never been this far away from home...」

7曲「川が深くても、私はひるまない。山が高くても、私は信じる。谷が深くても、私は留まることは無い。あなたが待っていると知っているから・・・When the river was deep, I didn't falter. When the moutain was high, I still believed. When the valley was low, it didn't stop me, no no. I knew you were waiting...」

8曲「おかえりなさい。 Welcome home...」

・・・・あー、どっかでみたことあると思ったらこのCMのシリーズか!

これ確かカンヌかなんかの国際広告賞とってましたね。これも面白いですけど僕はヒースローの方がストーリー性があるしカメラワークも洗練されてるし、断然好きです。

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おまけ: 成田か羽田でこんなCMの撮影許可が出たらびっくりですね。というかHeathrowって24時間運行だったっけ?営業時間中?一般旅行客の出演許可とったのかな?カメラも多いし、歌い手も多いし、尺長いし、超お金かかりそう。僕が営業だったら企画が通った時点で、クライアントに「おまかせください」と自信満々に言い、クリエーティブとは笑顔で握手し、心で泣きます。

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2010.12.29

南仏旅行 7

今日はバスで1時間半ほどかけて(やっぱり片道わずか1ユーロ)カンヌに行ってきました。

広告の聖地?

カンヌはリゾート用にビーチがあるだけで大して観光名所があるわけでもなし。僕が今回カンヌに行ったのはどちらかというと元広告関係者としての「表敬訪問」です。

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ニースは玉砂利でしたがこっちは砂浜。

カンヌでは毎年国際映画祭が開かれますが、これに平行して国際広告祭なるものが開かれます。個人的には「世界で最も権威ある広告賞」という印象があります。カンヌで金賞とかとったら、それはそれはすごいですね。この賞は部門別に分かれておりまして、日本の広告活動でもいくつか金賞をとってますがフィルム部門(いわゆるCM)ではまだなかったような(間違っていたら教えてください)。

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このアングル、社内報でよく見たな・・・。

すごい正直に申し上げると、広告賞には昔も今もそれほど興味がありません。かつて偉いクリエーターの人に「お前はもっと広告賞を勉強しろ」と叱られたこともあります。

自己弁護をするわけではないのですが、一般論として日本の広告営業担当者(僕は営業畑)としてみれば賞はさして重要ではないと思います。受賞実績で向こう10年間は広告扱いが保障されるとかがあれば別ですが、実際は受注とあまり関係ない。

もちろんカンヌなんてとれたらそれはそれで嬉しいのですが、クライアント内で「広告賞なんかとって宣伝部はいい気になってるが、うちの製品の売上はちっとも増えなかった。大体あの広告にいくら使ったんだ!」というバックファイアが発生することもあります。クリエーティブを重視し評価する会社もありますから、一概には言えませんけど。

クリエーティブセクションからすると、(はたから見る限り)受賞実績はスーパー重要。それが自分の評価に直結しますし、なによりカンヌなんてとったら「仕事を選べる立場」になります。もちろん重要クライアントを無理やりやらされることもありますけど。何より自分の広告制作の自由度が格段に増します。

海外のクリエーティブエージェンシーでは世界の主要広告賞の年間受賞数を会社の目的に掲げているところもあります。そんなこんなで世界の優秀作品が集まる場ですから、広告会社は若手をどんどん行かせてあげたらいいのにと思います。カンヌ広告祭はたしか入場するだけでも数十万円かかるので、個人ではおいそれと行けません(たまに自費で行くツワモノもいます)。

僕は何時間も何日も延々と広告をみせられたら苦痛ですが、制作に携わる人間だったら得るものも多いでしょう。若手も選抜されて行けますが、局長とか、あるいは制作会社の社長とかもゾロゾロ経費でいきます。現場に立たないオッサンがいっても何の役にも立ちませんから、偉い人は役員が一人行けば十分ではないかと。ひょっとして出席者のバランスとかあるんでしょうか?僕も元組織人としてタテマエが時に必要なことは認識しておりますが、どうもこの件に関しては疑義ありです。

「評価のいいやつはカンヌに行けるぞ!」ってニンジンは、評価方法さえ適切であればそれなりに効果あるのでは。なんといってもクリエーティブにとってはあこがれのイベントですから。うちの会社だけ出席者がほとんど20代とかだったら”面白い”ですし。ということで、万が一社長がこのブログみてたらヨロシクです。あと、クリエーティブセクションは英語を勉強しましょう。コミュニケーションで得るものは多いです。

今回は新橋赤提灯的な話題。全然旅行と関係なかったですね。

明日は南仏旅行最終日。ニース近辺をぶらぶらする予定。

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2010.03.14

広告業界の”密約?”

冷戦下の核持込をめぐる日米政府の「密約」がニュースになっています。外務省の有識者委員会の報告書はやや冗長なのですが、要するに「日本政府は非核三原則を掲げておきながら、アメリカ軍の核兵器の持込を黙認していた」ということのようです。

さて、こういう『暗黙の合意』を密約とするならば、広告取引では担当者間の密約が横行?しているかもしれません。何かというと、CMの撮影費。一般的にCMの撮影費は、15秒/30秒のタイプを両方作って、1本2000万~4000万あたりが相場です。これにはタレントの契約費(年間数千万円)は含まれておりません。

CMの撮影が屋内、つまりスタジオでやるのであれば、制作見積もりの信頼性が高くなります。ところが、これが屋外ロケとなると、見積もり作成がとたんに難しくなります。雨が降って撮影が一日延びれば、それだけ拘束しているスタッフ(照明、美術、撮影クルー、メイク等)の人件費と、機材のレンタル費が積みあがっていきます。もちろん総制作費が倍になるわけではありませんが、単純に一日撮影が延びれば数百万単位で膨れ上がります。

もし僕が「いかなるリスクも避けたい」という人間であれば、雨天予備費を見積もり上目いっぱい積み上げるでしょう。たとえば「1日撮影+4日雨天予備」のような感じで。5日ぐらいあれば1日ぐらい晴れるだろうというのは、保険としてはまっとうな気がします。そして、清算時に実際にかかった金額のみを請求するでしょう。

ところが、こうすると当初見積もりが膨れ上がります。3000万円の見積もりが6000万円になってもおかしくありません。当然クライアント側の担当者は過去実績を参考にしますから、受け入れてもらえません。

「この見積もりは受け入れられない。」

「じゃあ、雨天予備費なしで、雨が降ったら追加分を請求させていただけるんですか?」

「いや、当初見積もりより過大に膨れ上がるような請求は駄目だ。見積もりの意味がない。」

「ごもっともで。ではやっぱり雨天予備を入れさせていただきたいのですが」

「でも、これはいくらなんでも高すぎるだろう?」

「といっても、雨が1日降れば撮影費は大体倍かかりますから、計算上はおかしくはないのですが」

「・・・、そこはうまくやってよ」

「・・・、はぁうまくですか」

という具合です。もちろん担当者が未熟で雨天リスクを見込んでない場合もありますが、上記の事情から敢えて雨天予備を全くいれないことも多々あります。もし、雨天予備を1日でも見込んだ見積もりが提出されて、クライアントもそれをしっかりと了承しているのであれば、かなりまっとうな取引といえるでしょう。

雨天予備費を見込まなくて、雨が降ったらどうするんでしょうか?その時はその時、そこには担当者間のお互い努力するという暗黙の合意が存在しているといえるでしょう。といっても、合意まで至れば広告営業担当としては立派なもので、クライアント側が「そんなことは知らん。とにかくこの見積もりを出したんだから、これしか払わない」ということも多いのですが。

多分似たようなことはいずれの業界でもあるでしょうが、個人的にはこういう不透明な日本的ビジネス慣行はよくないと思っています。たとえ数百~数千万円の幅が出ようとも、事実は事実なのですから広告会社もクライアントも書面で合意すべきだ、とは思います。もっとも、当時、一担当者としては業界慣習には逆らえなかったのですが。

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2010.01.28

続・日本のインターネット広告について思うこと

せっかくなので、前回の続きで普段考えていることをつらつらと。

よくいわれるように広告会社が『デジタル』分野に注力するといった場合に、サイト運営者として参入するのか、広告仲介業者として参入するのか、それ以外のサービス(コンサルティングやサイト制作など)で参入するのか、せめてその点に関する認識は必要でしょう。

まず、成功すれば高収益が実現できるのはなんといってもサイト運営です(『コンテンツ』という単語の方が一般的なのかもしれないですが)。言うまでもなくYahooが典型例になるでしょう。昔は電通がYahooにお願いされて枠を売っていたらしいのですが、前回のエントリーで申し上げたようにいまや最終利益はYahooの方がはるかに多いのです。

親しみのあるところでは、Mixiなんかも、利益面ではもはやばかにできないと思います。Mixiの当期純利は昨年度で既に20億円あまり。たぶんまだ成長の余地があるでしょうから、連結で合算できれば電通のような大手広告代理店にとってさえ、財務諸表上それなりのインパクトがあります。

「Mixiがかよ!20億円でかよ!」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、広告業界って知名度に比して事業規模って小さいんですよね。人員の面でも、売上や利益の面でもメーカーや金融なんかと比較になりません。もちろん世の中へのインパクトという点では事業規模以上のものがありますが。

さて、このサイト運営の分野はまだ新サービスがでてくる余地はあると思うのですが、面白いことにテレビ局や新聞社、大手広告代理店などの既存プレイヤーがこの分野に進出して成功した事例は寡聞にして知りません。ひとつの例として日テレのプレスリリースをみてみると、

「第2日本テレビが2回目の単月黒字を達成!
~インターネット動画業界で世界初の安定黒字達成に布石~」

2009年12月1日

という具合です。このプレスリリース、日テレサイドはポジティブなニュースのつもりで発表したと思うのですが、いかにも苦しい。かえって苦戦している様子がひしひしと伝わってきます。ちなみに僕は心情的には知り合いがいっぱいいる日テレを応援しています。

思うに、日テレのような立派な企業がここまで苦戦するのは、よっぽど既存映像コンテンツはネットとの親和性が低いということなのでしょう。僕も経験があるのですが、とくに映像コンテンツは権利を主張する人々がごまんといて本当に使いづらい。大体そもそもどこまでが権利者なのかがグレーなのです。番組制作時にワンショットの支払いでテレビ局が全ての権利を買いきれれば、色々とおもしろい展開ができると思うのですが。

たとえばイギリスのBBCでは「iPlayer」というサービスがあり、放送された番組がそのまま翌日ネットにアップされます。もちろん全てではないですが、人気番組はたいてい見られる。これは民間放送のITVも同様。BBCの場合はニュース番組に至ってはリアルタイム。イギリスより回線速度が格段に速い日本で同じことができないのは、宝の持ち腐れのような気がします。

話を日本に戻すと、有りモノの素材が使えない現状では、人々の耳目を引く革新的なサイト運営のノウハウが広告業界の既存プレイヤーにあるわけでもないので、逆に成功したら、そっちの方が不思議とさえいえるのかもしれません。

さて、残るは広告仲介業かその他のサービスということになりますが、これは前回のエントリーでも議論したように、そもそもこの業界自体は従前のままでは収益性が見込めないと思っています。つまり、この分野に参入するなら、業界の構造を変えるような方法論が必要なのです。

例えば、オンライン広告会社を大胆に買収して、間接部門を統合して低価格モデルを確立するとか、システム投資をして現在の低賃金労働(つまり若者)に頼っている労働集約サービス構造から脱却するとか・・・。

大手広告会社も1年に1件ぐらいのペースでネット専業の代理店などを買収していますが、間接部門を統合したりしてダウンサイジングするなどの改革を行ったとはあまり聞いたことがありません。買ったら買いっぱなしで放置というのは、最悪の買収戦略です。ちなみに、多くの場合「ノウハウの共有」というのはその後何もしないことが多い。

もし、経営陣が「だって仮に何もしなくても連結で利益に貢献するからいいじゃん。」と思っているなら、それは大きな間違いです。買収する側は買収する際に多大なコストを払っています。投資銀行に払う手数料、弁護士に払うリーガルコストなど直接的なコストに加えて、既存株主へのプレミアム。

通常買収株価は「将来稼ぐであろうお金の全合計値+α」となるため(そうでなければ既存株主が売らない)、買収する側は、買収した後に適切なマネジメントをして利益をおしあげなければ、通常その買収の最終損益はマイナスになります。

もちろんこの「将来稼ぐであろうお金」を既存株主が過小に見積もる場合もあり、その場合は、特に買収した会社にてこ入れをしなくても利益がでて”結果オーライ”となります。結果オーライをあてにするなら何も考える必要がないので大変楽なのですが、そういつもいつも運任せというわけにもいかない。

シナジー効果がない買収戦略は、評価損になって財務諸表に現われます。ということで、ここ最近、たいてい大手広告代理店の財務諸表には「株式評価損」「事業再編費」「棚卸資産評価損」などの特別損失が計上されております。毎年計上してたら”特別”ともいえませんが。

最後はまとまりに欠けてて恐縮です。そんなこんなで、僕はインターネット広告の業界に悲観的でも楽観的でもないのですが、既存プレイヤーにだって、思いつき買収の他にもやれることはあるだろうに、と歯がゆく思っている次第です。そういう仕事がやれたら楽しいのになぁ。

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2010.01.25

インターネット広告業界(日本)について

せっかくグーグルの話が出てきたので、若干インターネット広告について思うところを。

僕は広告業界出身ではあるけれども、実は個々のメディア事情にはそれほど詳しいわけではない。テレビに関しては放送局で仕事をしている人たちの方が詳しいだろうし、インターネット広告もバナーとリスティング(検索連動型広告)を売ったことはあるが、ネット専業で働いている人ほど詳しいわけじゃない。

それでも僕の優位性があるとしたら、広告業界を俯瞰で眺めたり、メディア事情を相対的に考えられることだろう。実はテレビ局やインターネット広告業界の人たちは横断的な知識に乏しかったりするし、クライアント対応を直接しない(大体代理店の人間がやる)ので、ちょっと意見が偏っていたりすることがある。

で、このご時世、ほとんど全ての媒体の売上げが前年割れする中で、インターネットだけが前年比プラスだ。すばらしい。とくに検索連動型の伸びが著しい。まだまだ業界の規模は伸びていくだろう。電通だって社長がことあるごとにデジタルデジタルいってるぐらいだ(もっとも彼の『デジタル』が何を意図しているのかは正直よく分らないのだが)。

ただ、業界規模が拡大している=魅力的な業界とは限らない。

そして、インターネット広告業界はいまのところ全く持って魅力的な業界ではない。僕は若者諸氏が働くことはお勧めしない。というのも、まさに現在の日本のネット広告は労働集約産業、プレイヤーが多すぎて収益性が本当に低いのだ。

まず、既存広告業界同様に大きく媒体(Yahooやグーグル)と代理店(CCI、DAC⇒電通、博報堂)に分けよう。

言うまでもなく、広告価値とは媒体の魅力に対応している。ここで人をひきつけられれば、そういう人たちを目当てにしている広告主もひきつける。日本で圧倒的なポジションを築いているYahooは高収益企業だ。実際にYahooの純利益は電通を抜いている。

しかし、その他の媒体はかなり有象無象。いくつかの限られた有名媒体を除けば、損益分岐点を越えるのがやっとか、もしくは赤字だろう。グーグルでさえ日本では成功しているとは言いがたい。

代理店側も同様だ。というのも、実はネット専業の代理店が差別化するのは非常に難しいからだ。何を持って『提案』するのだろう。サイトをちょっとかっこよく作ったり、OLを使った企画モノを作ったり、タレントをひっぱってきたりすることはできる。ただ、やはりテレビや雑誌のコンテンツの力を借りなければ、広告主を惹きつけるだけの企画をつくることは難しいというのが実情だ。

結果として何がおこるかというと、若者がせっせとクリックレートのレポートをつくったり、使いまわしの企画書のあて先を変えて、代理店ないしはクライアントに届けるということがおこる。

・差別化が難しい(有名媒体を除く)

・プレイヤーが多い

この状況がもたらすのは、必然的にマージンが低い。完全競争=利潤ゼロに近い状態だ。

さて、そんな中で電通や博報堂の大手広告代理店がどう対応しているかというと、完全アウトソース。電通はCCI、博報堂はDACという子会社を使い(使わざるをえず)、ネット広告業務を行っている。給与体系も本社の正社員とは分かれている。

たしかにネット広告は市場規模が伸びているので発表されるたびに注目される。”マスメディアがインターネットにおびやかされる”という話も10年前からほとほと聞き飽きた。が、インターネットの部署に行った僕の同期がぼやいてたように、

「ネット広告なんてやるもんじゃない。」

というのが今のところの現実だ。

※今後の動向に関してはもうちょっと考えます・・・

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